「わさび」「春なれや」「此の岸のこと」のロケ地・撮影場所紹介まとめ!

芳根京子、村上虹郎、吉行和子が出演する短編映画が限定上映。

「わさび」「春なれや」「此の岸のこと」のロケ地をご紹介。

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「わさび」のロケ地は観光名所・飛騨古川

高齢化社会の光と影をテーマに作品を発表し国内外から高い評価を受ける外山文治監督の短編作品集が公開、ラインナップは「わさび」、「春なれや」、「此の岸のこと」の3本です。

「わさび」は、飛騨高山を舞台に心の病を抱える父親のために実家の寿司屋を継ごうとする女子高生の物語で、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」でヒロインを務めた芳根京子さんが主演を務めるほか、富田靖子さん、下條アトムさんといった俳優勢が脇を固めます。

引用:http://realsound.jp/movie/2017/05/post-5079.html

撮影場所は古き良き日本をそのまま残した飛騨古川。

小川が流れる、白壁の街並みは観光地として日本人だけでなく海外の方にも人気のスポットです。

撮影は瀬戸川沿いをメインに行われており、白壁土蔵街などの定番スポットがロケ地として使用されています。

引用:https://trip-s.world/06162015hida-furukawa

ツイートされているように、ポスタービジュアルからも瀬戸川だということが分かりますね。

訪れたことがない方でも一度は見たことがあるであろう有名な街並みまではJR高山本線飛騨古川駅から徒歩5分程。


引用:https://www.hida-kankou.jp/

景観デザイン賞に輝いた飛騨の匠の技が凝縮した商店や住居が並び、瀬戸川沿いの道とはまた違った趣のある弐之町通り・三之町とあわせてのんびり散策したいですね。

岐阜県飛騨市による公式観光サイトにモデルプランが紹介されていますので、ぜひ参考になさってみてください。

JR高山本線杉崎駅と飛騨古川駅のちょうど中間に位置する飛騨市立古川中学校もロケ地として使用されたことが、地元メディア(中日新聞飛騨版)の記事で報じられています。

引用:http://www.city.hida.gifu.jp/b_sougou/w_shisetsu/w_koukyou_shisetsu/w_furu/03.html

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「春なれや」のロケ地は桜の町・熊本県菊池市

「春なれや」は桜をモチーフにした短編で、「ソメイヨシノは60年経つと咲かなくなる」という噂の真相を確かめるために老人ホームから抜け出した女性の希望を描いた物語です。

主演は映画「家族はつらいよ」でのコミカルな役柄を演じていた吉行和子さん。

注目の若手俳優のひとりである村上虹郎さんも出演しています。

切なくも心温まるストーリを彩る主題歌を手がけるのはフジロック2017のグリーンステージを魅了していたのが記憶に新しいCoccoさんです。

引用:https://filmaga.filmarks.com/articles/816

メインのロケ地は菊池市内を見渡せる小高い丘にある、日本有数の桜の名所・菊池公園。

シーズン中はソメイヨシノやヤマザクラなど約3000本の桜で山が覆われます。

引用:http://www.rurubu.com/season/spring/sakura/detail.aspx?SozaiNo=430006

埼玉県比企郡の小川町立小川小学校旧下里分校も一部シーンの撮影場所として使われています。

2011年に廃校になったノルタルジックな雰囲気満載の校舎は、否かを舞台にしたアニメ「のんのんびより」の校舎のモデルのひとつでもあります。

引用:http://shimozato.jp/

廃墟探訪が好きな方にとっても有名なスポットのようです。

桜が綺麗に咲いていて、映画の雰囲気にもピッタリですね。

 

小川町立小川小学校旧下里分校を管理しているNPO法人霜里学校のfacebookにあるように、「春なれや」の撮影が行われていたのは熊本地震が発生した2016年4月14日よりも前のこと。

映画の舞台である菊池市は被災地のひとつでした。

現地の方に完成した映画を観てもらうべく外山監督みずから無料上映会のクラウンドファウンディングを行い、菊池市文化会館大ホールなどでの上映会が実現したそうです。

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「此の岸のこと」ほか、映画情報について

「此の岸のこと」は老老介護の厳しい現実に直面した夫婦を描いた短編です。

アメリカ、スイス、カナダなどの映画祭で上映され、モナコ国際映画祭2011では、最優秀作品賞をはじめとする最優秀芸術映画賞、最優秀博愛映画賞、最優秀共演者賞、最優秀撮影監督賞の五冠に輝きました。

高齢者を題材にした商業映画は実現が難しいといわれていますが、この作品も例外ではなく監督自身が自分で行動することで成立した作品で、日本国内よりも海外で注目されていました。

演じているのは、故・蜷川幸雄さんによる高齢者のみで構成された演劇集団「さいたまゴールド・シアター」の団員たち。

高齢者を題材に活動を続ける外山監督は「さいたまゴールド・シアター」に強く刺激を受けて主演をお願いしたのだそうです。


引用:http://takasaki.film.gunma.jp/forward-looking/219/

この作品と切っても切れない不思議な縁で結ばれているのが高齢者の恋愛を描いた長編デビュー作「燦燦 さんさん」です。

77歳の婚活に挑む女性を吉行和子さんが好演しています。

吉行さんとはこの作品で出会い、前述の「春なれや」の出演に繋がったのだとか。

引用:http://eigairo.com/?p=26637

「燦燦 さんさん」は、第6回シネマプロットコンペティション2011で大賞を受賞し、埼玉県の映像産業拠点施設「SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ」による若手映像クリエイター支援プログラムを通じての映画化が実現、「さいたまゴールド・シアター」の活動拠点でもある埼玉県を中心に撮影が行われました。

ロケ地として使用されたのは越谷市の県民健康福祉村。

引用:http://www.city.koshigaya.saitama.jp/shisetsu/sportskouen/kenkohukusimura.html

また、神奈川県川崎市の新百合ヶ丘駅周辺のイルミネーションも撮影場所になっています。

引用:http://www.sinyuri.net/otoku_info

紆余曲折を経て完成した映画は第38回モントリオール世界映画祭フォーカス・オン・ワールドシネマ部門正式招待作品となり、自治体製作としては異例の全国35館公開を果たしました。

本作品で注目を浴びたことを機に外山監督はCMやPV、コンサートの演出などにも活動を広げており、今後の活躍が期待されています。

「わさび」、「春なれや」、「此の岸のこと」の3作からなる短編集は2017年8月26日から渋谷のユーロスペースにて2週間限定で上映されます。

高齢化が社会問題としてくっきりと浮かび上がった今、とても意味がある作品です。
娯楽映画とは違った刺激を受けてみてはいかがでしょうか。

SHIBUYA TSUTAYAでは2017年8月22日~2017年9月4日のあいだ、映画公開を記念したパネル展が開催するそうです。

監督もツイートで宣伝している通り、ユーロスペースからSHIBUYA TSUTAYAまでは徒歩で移動できる距離です。

気軽に寄ることができるのでお出かけの際は、ぜひ映画鑑賞とあわせてお楽しみください。