エルネストのロケ地・撮影場所紹介まとめ!より詳しく知るために舞台とともに、時代背景もご紹介!

オダギリジョーがスペイン語を披露する「エルネスト」。

ゲバラと共闘した日系人を描く日本とキューバの合作映画のロケ地をご紹介!

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「エルネスト」のロケ地は広島とキューバ

2017年10月6日公開の映画「エルネスト」は、オダギリジョーを主演に、チェ・ゲバラのゲリラに参加しボリビア軍事政権との戦いに身を投じた日系ボリビア人フレディ・マエムラの生涯を描いた作品です。


引用:http://natalie.mu/eiga/news/232968

欲求の刺激を重視する傾向のある日本の商業映画界では難しそうな題材ですが、社会派エンターテインメント作品に定評のある阪本順治監督が手がけるとあって2016年の撮影当初から注目されていました。

ロケの期間は2016年8月18日から10月中旬ごろまで、広島とキューバで行われています。

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「エルネスト」のクランクインは広島市の広島平和記念公園で

1959年7月25日、チェ・ゲバラたちはキューバ親善使節団として来日した際に平和記念公園の慰霊碑に献花をしました。

「エルネスト」クランクイン当日は実際の広島平和記念公園をロケ地にそのシーンを撮影、同日開かれた取材の模様はさまざまなメディアで取り上げられています。

2016年5月27日にバラク・オバマ元大統領が原爆投下国の現職大統領として初めて被爆地・広島を訪れ、安倍晋三首相と共に原爆慰霊碑前に並んだことが記憶に新しいですね。


引用:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298561-d1165220-Reviews-Hiroshima_Peace_Memorial_Park-Hiroshima_Hiroshima_Prefecture_Chugoku.html

オバマ元大統領も訪れていましたが、広島平和記念公園内には通称“原爆資料館”と呼ばれる資料館があって原爆が投下されたときの資料が展示されています。

「エルネスト」の撮影はこの広島平和記念資料館でも行われ、ゲバラが資料館を訪れて中国新聞の記者に質問を受けるという今後の日本と南米の関係に大きな影響を与えた歴史的瞬間を再現した重要なシーンをカメラに収めました。


引用:http://midori-gr.com/barrierfree/tourist/%E4%B8%96%E7%95%8C%E9%81%BA%E7%94%A3%E3%80%80%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B9%B3%E5%92%8C%E8%A8%98%E5%BF%B5%E5%85%AC%E5%9C%92%E3%83%BB%E5%8E%9F%E7%88%86%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%A0

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「エルネスト」を観る前に、チェ・ゲバラってどんな人

チェ・ゲバラはアルゼンチン出身の革命家で、本名をルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナといいます。

“チェ”は英語でいう“Hi”のような意味にあたる言葉に由来するニックネームで名前ではありません。

また、南アメリカ大陸の方の名前が長いのはクリスチャンネームと、父親と母親両方ないし片方の苗字が含まれるからです。

フィデル・カストロとともにキューバ革命を成功させた立役者で、その人生や思想に共感する人も多く存在します。


引用:wikipedia

肖像をプリントしたTシャツなどが広く流通されており、ファッションとして受け入れられている数少ない人物でしょう。

ナチスドイツ以降、西洋圏の軍服には“かっこよくしすぎはダメ”というファッション化を避ける暗黙のルールがありますが、反体制側の人物が現在もデザインモチーフとして気軽に使用されることがなんだか興味深くもあります。

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「エルネスト」キューバでのロケ地はハバナ大学

撮影後のマスコミ向け会見の様子が報道されていたことから、キューバの首都ハバナはヴェダード地区にあるハバナ大学がロケ地のひとつであることが分かっています。


引用:https://thepage.jp/detail/20150417-00000007-wordleaf


引用:http://www.saiyu.co.jp/itinerary/new/GLCU13/index.html

報道によればオダギリジョーさんは撮影に挑むために半年かけてスペイン語を取得し、さらに役作りで体重を増やしたそうです。


引用:https://hbol.jp/74545

ハバナ大学はスペイン統治時代の1728年設立された南北アメリカ大陸を通じて最古の大学のひとつです。

チェ・ゲバラと並びキューバ革命の英雄と称されるフィデル・カストロが法学部を卒業していることでも知られていますね。

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「エルネスト」の元ネタは?フレディ前村って誰?

「エルネスト」の主役はフレディ前村さんという海外で活躍するも日本ではほとんど知られていない人物のひとりで、チェ・ゲバラの戦友としてボリビア山中で政府軍と戦って亡くなった唯一の日系人です。

フレディ前村さんは1941年10月18日にボリビア共和国のトリニダで生まれました。


引用:wikipedia

1962年に医者を目指してキューバへ留学したのをきっかけにゲバラに出会い彼が指導するゲリラ部隊に参軍します。

フレディ前村さんはゲバラから“エル・メディコ”(医者)と呼ばれていました。

タイトルにもなっている“エルネスト”とは同じ医者であるゲバラがフレディ前村さんに付けた戦士名だそうです。

映画「エルネスト」のベースになったのはフレディ前村さんの実姉マリーと、甥エクトルが完成させたフレディの伝記。


引用:http://peaceboat.org/15683.html

日本語訳書が長崎出版から「革命の侍」の名で刊行されており、阪本監督はこれを読んで映画化を進めました。

公開日は前述の通り2017年10月6日、ゲバラ没後50周年の10月9日に合わせて設定されています。


引用:https://hlo.tohotheater.jp/net/movie/TNPI3060J01.do?sakuhin_cd=014798

公開日が正式に決まったことで南アメリカのメディアでも大きく取り上げられ、日本とキューバだけでなくメキシコら南アメリカのほかの国でも公開を求める声や、むやみに感動を煽る欧米風味じゃなければ良い、彼らの偉大さを損なわない作品であってほしいなどといった現地の方の反響がネットをにぎわせました。

「革命の侍」の著者であるご家族も期待を寄せているご様子。

娯楽作品でありながら、ハリウッドやヨーロッパの視点とはまた違ったキューバ革命の姿を見ることができそうですね。