ぼくは麻理のなかの原作者!押見修造のおすすめ作品紹介!

ぼくは麻理のなか

10月からスタートする新ドラマ「ぼくは麻理のなか」。

どんな内容か想像を膨らませるタイトルですが、原作者の名前を聞けば、どんな方向性の作品かわかる方もいるかもしれません。

『ぼくは麻理のなか』の作者は、押見修造。

『惡の華』で一躍有名となった漫画家です。

クラスのマドンナに「クソムシが」と言わせたり、主人公に好きな女の子の体操着のにおいを嗅がせたりと、押見修造の作品は刺激の強いものが多いです。

思春期の男女の心情や、独自の空気感をリアルに描くため、思わず目を背けたくなるほどですが、それこそが押見修造作品の魅力。

今回は、独自の作風で多くのファンを魅了する押見修造のおすすめの4つの作品とその魅力をご紹介します。

押見修造を初めて読む方におすすめ!『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』

初めての方におすすめなのは、単行本1冊分で手軽に読むことができる『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』。

押見修造の作品の中ではえぐさは抑えめで、むしろ読後感はさわやかな作品です。

◆『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』のストーリー紹介

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(引用:http://callitanything.blog.jp/archives/4703557.html)

主人公は高校1年生の女の子・大島志乃。

志乃は、高校の入学式当日、クラスでの自己紹介をうまく行うことができませんでした。

人前で特定の音の発生がしにくくなってしまう、いわゆる吃音という疾病を抱えていたのです。

名字の「大島」を言おうとしているのに、「お!お!お!お!」と繰り返すだけの志乃に、クラスメイトは大爆笑。

担任の先生からもふざけていると思われてしまいます。

クラスから孤立してしまった志乃ですが、「しゃべれないなら紙に書けばいい」「歌ならつっかえずにできる?」と言ってくれるクラスメイトの加代と出会い、二人は仲良くなりましす。

しかし、実は加代もとんでもない音痴というコンプレックスを抱えていて、他人から笑われた経験があります。

二人がどのように自身のコンプレックスと向き合い、受け入れ、成長していくのかを真っ向から描いた作品です。

◆誰にでも当てはまる物語を描いた作品

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(引用:https://www.amazon.co.jp/%E5%BF%97%E4%B9%83%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%81%AF%E8%87%AA%E5%88%86%E3%81%AE%E5%90%8D%E5%89%8D%E3%81%8C%E8%A8%80%E3%81%88%E3%81%AA%E3%81%84-%E6%8A%BC%E8%A6%8B-%E4%BF%AE%E9%80%A0/dp/4778321804)

この作品は、吃音という難しい疾病に挑んでいます。

実は中学2年生の時に吃音を患っていた押見修造。

その体験を生かして書かれたため、とてもリアルな作品となりました。

しかし、凄いのは、「吃音」という単語や病気であることに作品内で一度も触れられていないこと。

他人に理解されないという歯がゆさや、頑張っても上手くできずに笑われてしまう恥ずかしさ、悔しさは誰もが体験したことがあると思います。

この作品は、「吃音症」の特別な女の子ではなく、コンプレックスを抱えた思春期の普通の女の子を描いたのです。

さらに、「音痴」という、「吃音」に比べれば一般的なコンプレックスを抱く加代と仲良くなり、一緒にコンプレックスを乗り越える姿を描いたことで、だれにでも当てはまる悩みをテーマに描いたことが読者にわかりやすい構成となっています。

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夢野久作や太宰治など、純文学好きな方におすすめの作品『惡の華』

押見修造を語るうえで、代表作の『惡の華』は絶対に外せません。

「まともな日常」から逸脱する自分に気づき、「まともな日常」を破壊して脱却しようともがく少年の、中学生から高校生までを描いた濃厚なストーリーです。

◆惡の華のストーリーとは?

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(引用:http://busnoru.info/2016/12/27/25823/)

主人公は、フランスの詩人ボードレールを愛する中学生の春日高男。

内向的な性格で目立たない存在ですが、心の中では周囲が理解できないことを理解しているという優越感に浸っていました。

ある放課後、春日はあこがれの女子の体操服を盗み、思わず匂いを嗅いでしまいます。

その光景は、最悪なことにクラスメイトの女子・仲村に見つかってしまいました。

仲村は「まともな日常」に自分の居場所を見出せず、「まともな日常」に順応している周囲への嫌悪感を隠そうともしないため、周囲からは浮いた存在でした。

自分の行為をばらされたくない春日は、嫌々仲村の変態的行為に付き合っていましたが、次第に仲村の考えに倒錯するようになっていきます。

2人は「まともな日常」に対する破壊行動や逃避行動を起こし、最終的には警察沙汰にまで発展。

第2部では、事件後に引っ越して“普通の高校生”として過ごすようになった春日の姿も描かれます。

◆行き過ぎた厨二病時代から、その後の高校生偏までを書き上げた点が秀逸

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(引用:http://kyoumoe.doorblog.jp/archives/38011605.html)

『惡の華』の魅力的なポイントは、奇抜な中学時代偏のみで終わらず、その後高校生になった春日をしっかりと描写した点です。

この作品が押見修造の代表作となったのは、奇をてらったシーンを描いただけの作品ではないからではないでしょうか。

『惡の華』は非常に人を選ぶ作品で、熱く賛同する人がいる一方で、徹底的に否定する人もいるという賛否が分かれる作品です。

しかし、多種多様の感想を抱かせる作品というのは、それだけ読み手の内面に影響した素晴らしい作品ということです。

『惡の華』は漫画でありながら、純文学作品を読んだ後のような読後感を味わうことができます。

ダークファンタジーが好きな方におすすめ『ハピネス』

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(引用:https://www.amazon.co.jp/%E3%83%8F%E3%83%94%E3%83%8D%E3%82%B9-1-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E6%8A%BC%E8%A6%8B-%E4%BF%AE%E9%80%A0/dp/4063954447)

リアルな日常を描くことの多い押見修造ですが、この作品は少年漫画のようなアクションもあり、表紙も素敵なので手に取りやすい作品です。

エログロの描写も大丈夫なダークファンタジーが好きな方におすすめです。

『別冊マガジン』で現在も連載中。

◆『ハピネス』のストーリー紹介

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(引用:https://www.google.co.jp/url?sa=i&rct=j&q=&esrc=s&source=images&cd=&ved=0ahUKEwjk4dqe367WAhWIkJQKHehKAFQQjxwIAw&url=https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fhashtag%2F%25E6%258A%25BC%25E8%25A6%258B%25E4%25BF%25AE%25E9%2580%25A0&psig=AFQjCNHsu60GlxLUwFqIIc6jKarXHXDnHw&ust=1505824245482476)

主人公は地味で冴えない平凡な男子高校生・岡崎。

しかし、夜道で吸血鬼の少女に襲われた岡崎は、一命はとりとめたものの、自分も吸血鬼になってしまいます。

人間としての理性と吸血鬼の本能がせめぎ合い、葛藤の中で岡崎の性格や周りとの関係は変化していきます。

岡崎が吸血鬼になったことをきっかけに友達となった勇樹も事件に巻き込まれて吸血鬼となり、親しい人間を殺してしまいます。

勇樹は味方だと言って近寄ってきた連続殺人犯の男に連れ去られ、岡崎も研究対象として捕らえられてしまいます。

二人とかかわりがあった五所は、長い年月が経ち、大人になった後もなお2人の行方を探し続けていますが……?

◆心境の変化をファンタジックな風景描写で描く

吸血鬼に噛まれて吸血鬼になるというありがちな展開ですが、アクションシーンだけに頼るのではなく、吸血鬼になったキャラクターも、人間としてかかわり続けるキャラクターも、どちらの心情の描写も細かく描写する点が非常に押見修造らしい作品です。

一コマ一コマの表情や行動で、言葉では言い表せないニュアンスを細かく描写する力は圧巻です。

特に今回は他の作品以上にファンタジー色が強く、印象画の手法を用いて表現しています。

恐ろしくなるような絶望的なシーンも多いですが、吸血鬼としての力が開花し、空を飛んだ際の美しくすがすがしい夜空の描写は必見です。

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『君の名は』が好きな方におすすめ!『ぼくは麻理のなか』

『ぼくは麻理のなか』は、まったく新しい男女入れ替わり物語です。

◆『ぼくは麻理のなか』のストーリー紹介

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(引用:http://natalie.mu/comic/news/120199)

主人公は大学生の小森功。

大学にも行かず、毎日家に引きこもり、ゲームをして3年間を過ごしていた彼の唯一の楽しみは、コンビニで出会った天使のような高校生をストーキングすること。

しかし、ある朝功が目を覚ました場所は、見知らぬ部屋でした。

功は「コンビニの天使」吉崎麻理と入れ替わってしまったのです。

功はひとまず真理に成り代わり、女子高校生として生きることになりました。

◆ミステリー要素の強いストーリーが魅力的

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(引用:http://kansou-review.com/bokunonakanomari-1-5/)

親子、友達など、魂が入れ替わってしまう物語は古今東西で数多く作られてきました。

仲が良くなかった者同士や、偶然知り合った二人の人格が入れ替わり、互いに協力し合ってもとに戻る方法を見つけ出すコミカルなストーリーが多いです。

しかし、『ぼくは麻里のなか』は、いままでの入れ替わり物とは違います。

功はある日、麻理の中で目を覚ましますが、自分のアパートを見に行った功は、“小森功”が何事もなかったように生活を続けているところに出くわします。

“小森功”の中に麻理はいませんでした。

麻理はどこに行ってしまったのか。

“小森功”が自分以外にもう一人存在しているのはどういうことなのか。

麻理の中の功によって、麻理の家族や友人たちですら知らなかった本当の麻理が暴かれていきます。

思春期の女子高生の難しい心理を描き切った意欲作です。

まとめ

今回は独自の作風で癖の強い漫画家・押見修造をご紹介しました。

どれも難しい思春期の男女の心情を描いた作品です。

『ぼくは麻理のなか』は10月からドラマもスタートします!

原作漫画とドラマ、どちらもチェックすることで、作品を2倍楽しめます!

他の作品もあわせ読んで、ぜひ押見修造の世界をお楽しみください!

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